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用語辞典

The inquisitions


Murad IV & the Empire in 1623 [See the Map ]

統治 6:外交 5:軍事 6:勝利 6,552
貴族 9:中央 10:革新 0:重商 1:野戦 6:陸軍 6:精鋭 8:農奴 8
陸技 18:海技 20:行政 3:経済 4
非道 34.1/47.0:年収 5,066.84$:騰貴 24.6%:貿易 29:設備 41



【オズレム】 「ムラト4世っていうと、カーヌーニー以来久しぶりに現れた強力なスルタンで、そういう精力的なスルタンとしては最後のスルタン、っていう印象があるけれど、11歳で即位したり、母親の後見を受けてたり、っていうのはちょっと意外だったわ。」

【コレル】  「強力なスルタンか。そうね。スルタンとして戦場で陣頭指揮をしたのもムラト4世が最後だし。ムラト4世はペルスとの戦いを制してバウダード占領の後にこう言ったそうよ、 『 バウダードそのものよりもバウダード占領に挑戦したことこそ余は価値があると思う 』 。」

【チャウラ】 「か、かっこいいですね…。」

【メルテム】 「アスリートな魂を感じるね。」

【コレル】  「実際にムラト4世は身体強健で、戦場で重さ45オカ oka (1オカは1.28kg)のメイスを片手で振るったり、重さ40オカの両手剣を振るっていたそうね。それらの武器はトプカプ宮殿に収蔵をされているそうだけど。[※ 現在、トプカプ宮殿美術館に展示してあります。]」

【オズレム】 「それって指揮官の仕事じゃないんじゃないかしら…。」

【カリーマ】 「お父さんのアフメト1世もお母さんのキョセム・スルタンも、弟のイブラヒム1世も、そんなに線が太い人たちじゃないと思うけれど、血って不思議だねぇ。」

【コレル】  「まあ、個性豊かな人だったみたいね。スルタンなのに屈強な戦士で、でもお母さまには忠実で、」

【カリーマ】 「躾がよかったんだね。」

【コレル】  「そのくせ、ゲンチ・オスマンを殺したような陰謀を恐れて、自分の代わりになりうる弟を3人殺させてる。」

【オズレム】 「また兄弟殺し…。」

【コレル】  「いわゆる歴史用語としての “ 兄弟殺し ” は即位の過程に行われるもので、勝利か死か、というものであったわけだけど、ムラト4世の場合、帝位に10年あって後のことだから…、何と言うか、ルールが違うと思うな。そう言えば、アウルパ人がムラト4世について記すとき、必ず挿入するエピソードで、ムラト4世が28歳にして死の床にあるとき、皇統にイブラヒムのごとき狂人の血を残したのでは帝国の破滅だから、イブラヒムを殺してくれるよう母・キョセムに頼んだものの、キョセムはこれを聞き流した、というのがあるのだけれど、」

【メルテム】 「すでに別に弟3人を殺してる、って話を聞いてなければ、これも英断かな、と思うかもしれないけどねぇ。」

【オズレム】 「でも本当にイブラヒム1世は狂人だったの? 本当にそうなら、マフムート2世も今上の陛下も、そしてわたしもその血を引いていることになるんだけど…。」

【コレル】  「アウルパ人が書いた本でよく取り上げられるのは、イブラヒム1世がハレムの女性280人全員を袋詰めにして水に沈めた、というものなのだけど、これはイェニチェリの叛乱によってイブラヒム1世が殺される際に、シェイフルイスラームがイブラヒム1世に与えた罪状にそうあるのね。でも少なくとも、イブラヒム1世の息子、メフメト4世の母后トゥルハン・ハティージェ・スルタンは健在なのよ。」

【オズレム】 「その大事件、トルコの歴史書では取り上げられてるの?」

【コレル】  「ぜんぜん。シェイフルイスラームが主導した陰謀、という記述のみね。ついでに言うと、イブラヒム1世は過度に太った女性を愛好した、ともアウルパ人の本では伝えているけれど、これも残されたトゥルハンの肖像画を見る限り、あてはまらない。イブラヒム1世も、ムスタファ1世と同じようにいつ殺されるかとカフェスに幽閉されていたから、」

【オズレム】 「実際に兄弟も3人殺されているわけだし、恐怖から気がふれてもおかしくはない、か。」

【メルテム】 「でもムラト4世に子どもがいなくて、同じキョセムの子どもだったら、キョセムがイブラヒムを殺させることを許さなかったんじゃない?」

【オズレム】 「だから、ムラト4世には脅威だったんじゃない。キョセムの権力の源泉としてはどっちでもいいんだから。」

【コレル】  「ともかく帝位に就いたことを全然喜べず、帝冠をつけたのも息子が生まれたときだけだったと伝えられているわね。」

【メルテム】 「ずっとへそ曲げてたんだね。」

【コレル】  「だからまあ、神経衰弱ではあったんでしょうけれど、先天的に異常だったかどうかは分からない。ただ、もしそうならカフェスに取って置いたとは思えないけどね。」

【オズレム】 「スルタンにもしものことがあった時のために生かしているんだものね。それはそうよね。」

【メルテム】 「よかったねぇ、オズレム。」

【オズレム】 「…。ええ、おかげさまで。」

【コレル】  「話をムラト4世に戻すと、ムラト4世は堕落を憎み、その源であると信じた酒、タバコ、コーヒーを嫌悪して、これらを禁じ、自ら平民の服を着て市内に見回りに出て、酒を飲んでいた兵士を剣の一突きで殺したと伝えられているわ。」

【メルテム】 「そんな平民いないよねぇ…。」

【コレル】  「この禁嗜好品令によって罰せられたのは、当時20万人だったイスタンブル市民のうち、3万人にも上ったそうよ。そのくせ、自分はお酒を常用していたらしいわね。」

【カリーマ】 「お酒の怖さを身をもって知ってた、っていうこと?」

【コレル】  「こんな話ばっかりだと変な人だと思われちゃうから、ムラト4世の功績を上げておこうか。ところで、世界で初めて安全に空を飛んだのは誰だか知ってる?」

【カリーマ】 「アメリカのライト兄弟でしょ? 何年か前に話題になったよね。」

【メルテム】 「甘いな。動力飛行ならライト兄弟だけど、空を飛ぶだけならばグライダーで、アルマンヤ Armanya (ドイツ)のリリエンタールでしょ。」

【コレル】  「アウルパ人として初めて安全に飛んでみせたのはリリエンタールね。その250年前、1630年にトルコではヘザルフェン・アフメト・チェレビ Hezarfen Ahmet Çelebi が飛んでるのよ。ガラタ塔からボスポラス海峡を越えてウスキュダルまで。例によって、エヴリヤ・チェレビが伝えているんだけどね。」

【チャウラ】 「でも、そんなこと言ったら、どこかで誰かがやってるんじゃないんですか?」

【コレル】  「記録にある限り、9世紀にムスリム統治下のアンダルスでアッバース・イブンフィルナスが、12世紀にインギリテレで修道士・マルメスベリーのエイルマーがやっぱりグライダーで飛んでいるんだけど、二人とも着地の際に怪我してるのよ。その点、アフメトは求められれば何度でも飛んだそうよ。で、ムラト4世もアフメトの成功を大いに喜んで支援もしたんだけれど、讒言を聞かされて、アフメトをジェザイル Cezayr (アルジェリア)に流刑にしてしまうの。」

【オズレム】 「またか…。タキ・ウッディーンの天文台の時と同じね。」

【コレル】  「まったくねぇ。ま、最後にもう一つ。コチ・ベイという官僚が 『 リサーレ Risale (論策) 』 という著作をムラト4世に献呈して、オスマン帝国の往時の官僚組織の構造と現況の問題点を明らかにしたのだけれど、ムラト4世はこれを基に改革を断行、綱紀を一新して、満を持してペルスに宣戦。見事、バウダートを奪還して、50年来最大の戦果を収めたわ。」

【チャウラ】 「ムラト4世の政治家としての業績を説明するなら、その一文だけでよかったのでは…。」

【コレル】  「あ〜…、うん、そうなんだけどね。ムラト4世っていろいろ面白いから、つい。面白くなかった?」

【カリーマ】 「面白かったよ。」


Koesem Sultana under Murad IV

【メルテム】 「お、ムラト4世が帝位に就いた途端、うわさのキョセムが出てきたね(1623年9月11日)。」

【オズレム】 「これこれ、これなのよ。コレルもアフメト1世の最大の功績はキョセムを娶ったことだ、って言ってたでしょ。キョセムのおかげで15年半の間、っていうとほとんどムラト4世の治世と同じ長さなんだけど、その間、統治能力がカーヌーニーと同等で、オスマン帝国の歴代のスルタンたちの中で最高点の9になるの。」

【メルテム】 「ふーん。でも、カーヌーニーの治世40年と比べると、15年っていうのはちょっと見劣りするね。」

【オズレム】 「でも、ムラト4世にはあり余る資金があるでしょ。もう無益な戦争を仕掛けられることはほとんどないし、カーヌーニーと違ってしっかり内政に取り組める、といわけね。」

【メルテム】 「地味…。」

【カリーマ】 「まあ、本人はうれしそうだし。」

【コレル】  「でも、内政って何をするつもりなの?」

【オズレム】 「宣教と植民。植民はみんな継続しているから取り立てて言うことでもないか。というわけで、宣教ね。」

【コレル】  「宣教ねぇ…。莫大な費用がかかる割には、投資費用を回収するのが難しそうに思えるんだけど…。異教徒からの収税には-30%の非効率性が加味される、ということは、改宗させても収税が3割増になるだけのことでしょう?」

【メルテム】 「コレル〜。数学は苦手?」

【コレル】  「な、なんでよ。」

【メルテム】 「コレルにも分かるように、基本収税額が1,000フローリンの州で考えてみようかね? その州の住民が異教徒だった場合、-30%の非効率性が加味されると、収税額はいくらになるかな、コレル君。」

【コレル】  「回りくどいわね、700フローリンよ。」

【メルテム】 「よろしい。では、700フローリンの収入がある州で、収入が300フローリン増えたら、収入は何割増になったことになる?」

【コレル】  「あっ…! えぇと、7分の3っていくつになる? とにかく4割以上だ…。」

【メルテム】 「その通り。42.9%増、ということだねぇ。」

【チャウラ】 「ということは、元が異教徒・異文化の州だったら、増加率はもっと高くなるはずですよね。」

【メルテム】 「お、チャウラ君、素晴らしいね。えぇと、この例で言うと400フローリンの州で収入が300フローリン増えるんだから、75%増になるんだね。」

【コレル】  「でも元から低い収入が何割になろうと大して変わらないじゃない。要は投資費用が回収できるかどうか、でしょ? あたしは工場の方が投資時に失敗することが無い分、つまり改宗は失敗することもあるけど工場建設には失敗がないってことね、だから工場の方がいいと思うんだけど。」

【カリーマ】 「わたしも、それぞれが大切に思っている神さまを取り上げちゃう強制改宗よりは、工場の方がいいかな。」

【コレル】  「…。そ、そうよね。」

【オズレム】 「まあ、一般的には工場の方が無難かもね。でも、わたしたちの国は右脚をアスィヤ Asya (アジア)に、左脚をアウルパに置いているようなもので、ほとんどの州の住民が異教徒で異文化なのよ。しかも、異教徒で異文化の州の方がアナドルのトルコ文化の州より豊かだし。そんなわけで、オスマン帝国にとっては改宗はそう非効率なものでもないの。改宗なら、工場と違って破壊されたりしないしね。あとはまあ、その人の趣向なんだろうけど。」

【チャウラ】 「異端審問、お好きなんですか?」

【オズレム】 「統一性のある国家が、好きなの。」


西アフリカにおける改宗事業

【カリーマ】 「わたしがカーヌーニーをやってたときには、カーヌーニーなんだから、ってことで改宗が難しい州を重点的に改宗させるように言われたけど、ムラト4世はどういう風に改宗事業を進めていくの?」

【オズレム】 「すべての異教徒の州で、やるの。お金が足りなければすぐに国庫に入れてね。順番としては、近いところや住民が少なくて改宗費用が安く済むところ、偶像教徒で改宗が容易なところから始めていくつもりだけど、宣教師が志願する都度、派遣するつもりだから、順番にはあんまり意味がないかもね。」

【コレル】  「相変わらず、やると決めたら徹底的ね。」

【オズレム】 「ふふっ。そうねぇ、一応、改宗は失敗して叛乱が起こるものだと思って、必ず1師団は配置しておくのがセオリーだけど、こうあちこちで改宗事業を並行させるなら、とりわけ西アフリカのように移動が大変な地域だと、完了時期がずれるようには調整しておかないとね。」


アル=ハサー侯の服属

【カリーマ】 「あ、そうだ。ムラト4世になったら外交官の仕官も増えたでしょう? アル=ハサー侯をまだ臣従させてないんだけど…。」

【コレル】  「え? アル=ハサー侯にスンニー派を認めさせたのって、あたしのメフメト3世のときだったでしょ。」

【カリーマ】 「う〜、ごめん…。」

【メルテム】 「でも、軍事的な協力関係は維持し続けたよ。ね?」

【チャウラ】 「外交官が年に1人しか仕官してくれないので、これだけでも大変だったんです。」

【コレル】  「まあ、そう言えばそのつらさはメフメト3世も同じだったわね。あたしの時にはまだ戦争する余裕があったけど。」

【オズレム】 「じゃあ念願のアル=ハサー侯服属を、打診してみましょ。」


1626年4月1日、アル=ハサー侯、服属。


新たな銀脈の発見

【カリーマ】 「また、銀山が見つかったみたいだね。こんどはサンチャゴ=デグァダルカザールというところだそうだけど(1627年2月22日)。」

【コレル】  「ふぅん、リマの近くねぇ。どの辺りかなぁ〜。」

【メルテム】 「また始まった。」

【コレル】  「…、ダメだ。ぜんぜん見つからない。」

【カリーマ】 「あ、イスパニヤ語の地名辞典に載ってるよ。」

【コレル】  「お。見せて? ふんふん、グランチャコ地方で、現在のアルジャンティン Arjantin (アルゼンチン)北西端のサルタ州、あ、このシリ Şili (チリ)とボリビヤとブレジリヤ Brezilya (ブラジル)に囲まれたところか、そこにイスパニヤ人探検隊が1626年頃に築いた町であるぅ?」

【メルテム】 「だいぶリマから遠いんじゃない?」

【カリーマ】 「でも、大ペルー王国の産物はいったん全部リマに集められるんじゃなかったっけ?」

【コレル】  「いや…、さすがにアンデスの分水嶺を越えてまでリマに回送したりはしないと思う。別のサンチャゴ=デグァダルカザールがあるのかなぁ。年代はぴったりだったんだけどね。」


The new silver mine at Cailloma

【カリーマ】 「こんどはカイヨーマで銀山を発見(1628年1月12日)。」

【コレル】  「カイヨーマ…、アレキパの近くね。あ、現代の地図にも載ってた。アレキパの北130kmにあるんだ。」


Increase at Cailloma

【カリーマ】 「で、そのカイヨーマ銀山の産出量がすぐに増大かぁ(1628年2月25日)。なんだか、すべてが上り調子だね。」

【オズレム】 「おかげさまでね。」


イロコイ侵攻

【オズレム】 「ところで、キャッツキル Catskill への入植が、先住民の敵対意識が強すぎてぜんぜん成功しないんだけれど…。」

【メルテム】 「さすがに “ 猫殺し ” の地名を関せられるだけのことはあるね。」

【チャウラ】 「猫が殺されるんですか?」

【メルテム】 「違う違う。ハドソン川上流にはね、牛ほどの巨大な山猫が、しかもたくさん棲んでいて、不用意に山に入る人たちを次々と食い殺したからこの地名があるんだよ。」

【カリーマ】 「へー…。」

【メルテム】 「いま思い付いたんだけどね。」

【オズレム】 「相手が猫でも先住民でもいいけど、ここは討伐隊を送らなきゃダメかしらね。最近、北米中を英仏の探検家が徘徊しているから、一刻も早くマンハッタン、デラウェアのフランサ領とポーハタン、チェサピークのインギリテレ領を封じ込めなければならないのだけど。」

【チャウラ】 「どうせ軍隊を派遣するなら、その1こ北のイロコイの人たちを征服しちゃった方が早くないですか?」

【オズレム】 「あ…、なるほど。キャッツキルにこだわり過ぎたか。アディロンダック Adirondak やタスカローラ Tuscarora の先住民たちはすでに英仏の探検家に虐殺されてるから入植は容易、と。とりあえずキャッツキルやサスケハナ Susquehanna は英仏が取るなら取って、ということで封鎖を優先した方が良さそうね。アディロンダックはカナダへの結節点にも なってるし、結構要衝っぽいかも。いま気づいてよかったわ。」

【コレル】  「まあ、あくまでもジグソーパズルみたいな結び付きをしているゲーム上でのことで、実際には要衝でもなんでもないんだろうけどね。」

【オズレム】 「いいのいいの。じゃあ、ロアノーク駐屯の1個師団を派遣して、宣戦しようっと(1628年4月25日)。」


イロコイ併合

【チャウラ】 「ここまで一方的な戦いになっちゃうものなんですね。移動して、襲撃。それだけ。」

【オズレム】 「そうね。これで、イロコイの人たちがもっと兵士を常駐させていたら、こっちの兵士は飢えで苦しめられていたかもしれないし、解囲戦を仕掛けられて転進を余儀なくされたかもしれないけれど。まあ、一応援軍の手はずはしてたけどね。」

【コレル】  「どの国も接してなかったから、兵士を置いてなかったんじゃない? 下手に隣接してなかったのが幸いだったわね。」

【カリーマ】 「そうでもないよ。チェロキーの人たちや、西アフリカのハウサの人たちもオスマン帝国にだけ接してるけど、兵士を置いてない。わたしたちを、信じてくれてるのかな…。ちょっと痛々しいよね。」

【メルテム】 「単にゲーム放棄してるだけかも。」

【チャウラ】 「その人たちに咎がなくても、大国にとって都合の悪いところにいるということが理由で責められちゃうのは、どうしようもないですよね。」

【オズレム】 「うー…。あ、そうだ。こんな僻地だと、この人たちから兵士を徴用したり重税を課したりっていうのはまずできないから、そういう意味で圧制がないことは間違いない。というわけで、併合、併合。」


1628年8月11日、イロコイ連邦、滅亡。


Native Dispersion in Oswego

【オズレム】 「わ、すごーい。オスウェゴ Oswego が、何もしてないのにトルコ文化でスンニー派になっちゃった(1628年9月10日)。」

【カリーマ】 「住民が20,000人減少って、要するに全員に逃げられた、ってことじゃないかなぁ…。」

【コレル】  「察するに、この残った1,000人はイロコイ征討軍のごく一部と従軍した職人や慰安婦ね。そりゃあ、トルコ文化でスンニー派になるんじゃない? 残ったの全員トルコ人だもの。」

【オズレム】 「まあ、それでもいいじゃない。それにしても、こうなるならチェロキーやヒューロンを放置しておくのは危険極まりないわね…。」


Native Dispersion in Mohawk

【メルテム】 「順当に、モホーク Mohawk でも逃散が起こったね(1628年9月21日)。」


【オズレム】 「さてと、1629年の内政改革も貴族優遇を推進、と。これで貴族政は最高潮に回復したわね。」


Gradual depletion at both Potosi and Oruro

【カリーマ】 「ポトシとオルロ、両地域での銀の産出量が減少かぁ…(1629年7月26日)。」

【メルテム】 「9,200フローリンの減収ってすごいね。ムラト4世の治世の最初の頃にちょこちょことあった増収なんかみんな吹き飛んじゃったねぇ。」

【オズレム】 「う…。」

【カリーマ】 「あ、でもほら、カードにはチョカヤ Chocaya での銀山の発見があって減収がこの程度で済んだ、ってあるし。」

【コレル】  「ちなみにチョカヤ銀山はボリビヤのコチャバンバ州、ラパスの南東220kmのとこにあるみたいね。ずいぶん遠くまで探しに行ったものだわ。歴史どおりの展開ならポトシ銀山の産出量はどんどん下がっていくはずだから、あんまりあてにしない方がいいわよ。」


コキンボに貿易センターが開設

【チャウラ】 「あ、コキンボ Coquimbo に貿易センターが出来ましたね(1632年1月1日)。」

【カリーマ】 「よかったねぇ。」

【オズレム】 「え、コキンボに? どこか貿易センターが閉鎖された?」

【カリーマ】 「外国の貿易センターが閉鎖されても報告はあるよね? どこも閉鎖されてないみたいだけど。」

【オズレム】 「コキンボにねぇ…。クスコの商圏とかぶるんじゃないかしら。あれ? クスコの貿易センターっていつの間にかなくなってる? 競争が起きないからぜんぜん気付かなかった…。」

【メルテム】 「え〜と、ログを見ると1600年にクスコの貿易センターが閉鎖されて、同時にモオル東部の外興安嶺高原 Stanovoi Nagor'ye (ゲーム上、Kalakan)に開設されてるね。」

【オズレム】 「1600年というと、メフメト3世の時代よね。コレル、記録は?」

【コレル】  「あれ…、付けてなかった…、みたいね。」

【カリーマ】 「まあ、タイムラグはあったけど、結局、帝国領内に貿易センターが1つ増えた、ってことだよね。」


Ethiopia back to Orthodoxy

【オズレム】 「あ〜あ、ハベシスタン Habeşistan (エチオピア)はやっぱり正教に戻っちゃうか(1632年6月15日)。」

【コレル】  「あたしはむしろ、ハベシスタンが一時でもカトリックを受け入れてたってことの方が驚きだったわ。ハベシスタン王はヤフディー王国 Yahdi Krallığı (古代イスラエル王国)のスレイマン Süleymân (ソロモン)王の末裔たる血統を誇っているくらいだし。」

【カリーマ】 「へぇー…。でもだいぶ遠いよね、クデュス Kudüs (イェルサレム)とハベシスタンって。」

【コレル】  「イェメンにあったとされるサバの女王ベルクス Saba Melikesi Belkıs (シェバの女王ビルキス)がその血を伝えた、ってことになってるんだけどね。イェメンとハベシスタンは紅海を挟んでその頃から密接なつながりがあったし。」

【オズレム】 「まあ、それはそれとしてね。ハベシスタン、カトリックだった間にどこかと同盟結んでなかったのかなぁ…。お、インギリテレと同盟結んでる。よかったぁ。」

【コレル】  「インギリテレと、って、カトリックも正教も関係ないじゃない。」

【オズレム】 「まさに、反オスマン帝国のための同盟よね。はやく仕掛けてこないかなぁ。」


キルワとの貿易協定締結

【オズレム】 「さっき各貿易センターの商圏勢力図を見てて気付いたんだけど、東アフリカの貿易センターがマリンディのケニヤに置かれてるのよ。コレル、東アフリカの一大商業都市って言ったらザンジバルじゃなかったかしら?」

【コレル】  「う〜ん、時代にもよるけどね。ザンジバルはオマーン人が開いた港だからもっと後だよ。まあ確かに、マリンディやキルワ、ソファーラを差し置いて、ケニヤ? そんなところが貿易センターになるのも腑に落ちないけどね。」

【オズレム】 「やっぱり不自然? じゃあ、ケニヤの貿易センターは固定じゃないのかも。どうせマリンディに申し込んでも断られるし、キルワ領内に貿易センターが移るときの保険として、キルワと通商条約を結んでおこうっと(1633年5月1日)。」


イルクーツクに貿易センターが開設

【カリーマ】 「モオルのイルクーツクに貿易センターが開設されたね(1634年1月1日)。」

【オズレム】 「代わりにどこか閉鎖された貿易センターはある?」

【カリーマ】 「あ…、同じモオルの外興安嶺高原(Kalakan)のが。」

【オズレム】 「まあ、辺境の貿易センターはこうなるのはしょうがないんだけどね。商社が6つ無駄になるだけで、勘弁してほしいところなんだけど…。それにしても、より遠くに移るのが普通なのに、イルクーツクに来るとは思わなかったわ。」

【コレル】  「ルスィヤ人がイルクーツクの町を建設したのが1652年だから、史実に合わせたイベントなのかもね。」


【チャウラ】 「ところで、インギリテレがジンバブエという国と戦争してたみたいですけど、ジンバブエってどこですか?」

【コレル】  「ジンバブエはアフリカ南部にあって、黒人独自の文化で築いた国よ。黄金や象牙、珍しい毛皮などの産物があって、これをスワヒリ海岸のムスリムの商業都市ソファーラと取引していたらしいわ。とりわけ、中国人が好んだ犀の角や生きた麒麟は遠く北京まで運ばれたそうよ。」

【オズレム】 「ゲーム的に重要なのはここが偶像崇拝の国で、悪逆非道点の懸念無しに併合できるということね。で、そのインギリテレの侵略はいつのこと?」

【チャウラ】 「1632年に講和してました。」

【メルテム】 「その戦争が始まったのが1629年。その前は1615年から1623年にかけて。その前は1608年から1610年にかけて。その前は1597年から1603年にかけてだね、ログによれば。なかなか執念深いね。」

【カリーマ】 「インギリテレはジンバブエに隣接しているイニャンバネを領有してて、ここに貿易センターができたのはいいけれど、戦争になるとここを維持できないんだね、きっと。」

【オズレム】 「そうね、そうやって交渉材料が得られるのはジンバブエにとって幸運だったわね。ただ、インギリテレがいったん本気を出して2万も軍勢を送れば、ジンバブエ全土の制圧は無理でも1州は獲得できるはず。そうなれば、2回戦はそこを拠点にもう少しうまくやれるでしょう。そうならない前に、手を打たないと。」

【コレル】  「まずはジンバブエ領内を探検して、国の広さを見ないとね。」

【オズレム】 「そうね。贈り物をして、通行許可をもらうとするわ(1635年11月10日実現)。」


アル=ハサー侯国の併合

【オズレム】 「あ、アル=ハサー侯を臣従させてから10年経ってる。」

【カリーマ】 「もうそんなになるんだ。ほとんど戦争してないから、あっという間だね。」

【オズレム】 「じゃあ、合併の打診をしてみましょう…。よかった、受け入れてくれて。」


1636年6月1日、アル=ハサー侯国、滅亡。

【オズレム】 「これでアラビスタン半島に残るのは、オマーンとズファール Ẓufar (Dhofar とも。ゲームでは Dofhar と誤記)だけね。」

【コレル】  「オマーンはサファヴィー朝の保護国、ズファールはキルワの保護国。どっちも先に親玉を屈服させないとね。」

【オズレム】 「まあ、どちらもスンニー派国家だから大丈夫よ。そのためにサファヴィー朝を改宗させたんじゃない。キルワのほうも、植民事業に余裕ができたらモザンビケ(ゲーム上は Mtawa 。ちなみに Mtawa はタンザニア北西部、マラウィ湖内の島にある町で、おそらく誤り)の居留地を植民都市に拡大させて、隣国になればいいわけだし。」

【コレル】  「あのペルスが恫喝くらいで屈するかしらねぇ…。」


Silver production slumps

【カリーマ】 「こんどはサルティーヨ地方の銀山が減産…(1636年6月13日)。」

【メルテム】 「減るときは一気に減るよね。」

【コレル】  「たぶん、現地の監督官が叱責を恐れてしばらくの間はごまかしてるんだろうけど、ごまかしきれなくなって、ごまかしたときの無理とか不正とかで必要以上に荒廃しちゃうんじゃないかなぁ。」

【カリーマ】 「銀山が枯渇するのは現地で働いてる人たちのせいじゃないのにね。」

【コレル】  「その通りなんだけど、案外、そう考えないものみたい。」

【チャウラ】 「視野が狭いから、監督官止まりなんですね。」

【オズレム】 「ふふっ、恐れ入りました。上役としては、現地監督官はそういう風に振舞うものだと認識して、定期的に監査してみたらどうかしら。」

【コレル】  「その監査官も、現場に行ったら買収されがちだけどね。遠く離れた場所にいる人間をコントロールするということは、根本的に難しいのよ。」


Colonial Dynamism

【オズレム】 「やったぁ! とうとう冒険家がオスマン帝国にも仕官してくれたわっ(1636年9月24日)。フアト・アルハドラマウティー、この名前はこのオスマン帝国の歴史に深く刻まれるはず。」

【コレル】  「もうすぐ海事技術力も未知の海に乗り出せるようになるところなのに。もう少し早く出てきてくれてもよかったのにね。」

【オズレム】 「そんなことはないのよ。海軍じゃあ内陸部までの探検はできないし、軍事技術力が進めば普通の軍隊でも探検はできるようになるけど、軍隊だと無用の諍いを起こしやすいし。ただ、こうやって志願してくれた冒険家はたいてい早死にしてしまうから、あんまり重荷は背負わせない方がいいんだけどね。」

【コレル】  「高度な測量技術を身につけて、ようやく自信がついたときには結構な年になっていて、それから何の支援もない最果ての地で風雪にさらされるんだものね。それは仕方がないわよ。」


タンピコに貿易センターが開設

【カリーマ】 「タンピコに貿易センターが開設された…けど、同じ日にサカテカスの貿易センターが閉鎖…(1637年1月1日)。」

【メルテム】 「つまりは、サカテカスからタンピコへ貿易センターが移転しました、と。つきましては、オスマン帝国政府には商社のタンピコへの移転をお願いいたします、と。そういうわけだねぇ。」


ミチョアカン沖の海獣

【チャウラ】 「メクスィカといえば、太平洋側のミチョアカンの沖合いに、変な影が見えますよね。これ、何でしょう?」

【メルテム】 「あ、なんかあるねぇ。アザラシかな?」

【チャウラ】 「アザラシなら他の海域にいてもいいじゃないですか。クジラとかでもそうですけど。いまのところ、こういう影があるのはここだけです。」

【メルテム】 「う〜ん、じゃあねぇ…、ノーチラス号!」

【カリーマ】 「まだ17世紀だもの。それを言うなら、ノーチラス号と戦ったクラーケンの方がよくない?」

【コレル】  「実は暗礁を示していて船が座礁しやすい、とかそういうことはないわよね。そうじゃないなら問題ないんじゃない?」

【チャウラ】 「え…。」


フランサとの貿易協定締結

【オズレム】 「うわ、フランサから貿易協定の打診がきたわ…(1638年7月3日)。」

【メルテム】 「このゲームの外国って、敵対心が最高でも、とりあえず自分の要求は通そうとするよね。」

【コレル】  「右手で殴り合って左手で手を結ぶ、ということは実際にもよくあることよ。」

【オズレム】 「そうそう。フランサの市場に参入できるなら、なんでもかまわないわ。」


【オズレム】 「1639年の内政改革は、農奴制の強化で。」


The Treaty of Kasr-i Sirin

【コレル】  「いよいよムラト4世の対ペルシア政策の総決算、カスル・シーリーン Kasr-ı Şirin (シーリーン要塞)条約ね(1639年5月15日)。この世界のムラト4世は別に何もしてないけど。」

【オズレム】 「コレル=メフメト3世の対ペルス遠征が引き起こした結果を、40年経ってようやくムラト4世が外交的に決着させた、ということになるのかしらね。」

【コレル】  「で、一気に高まった外交能力でペルスを臣従させられそう?」

【オズレム】 「全然ダメ。ここまで国力差があるのに。やっぱり歴史的大国は外交では屈服させられないのかしらねぇ…。というわけで、ムラト4世の在位中に外交で屈服させられなければ後のスルタンたちじゃ無理だろうから、コレル=イブラヒム1世さん、軍事的な解決でよろしく。」

【コレル】  「ぜんぜん外交的決着を付けてないじゃないの。」

【メルテム】 「ところでさ、カスル・シーリーンの “シーリーン” は 『 ホスローとシーリーン 』 のシーリーンだよね?」

【コレル】  「そのシーリーンかどうかは分からないけど、たぶん人名だと思う。」

【メルテム】 「カスルは英語の " Castle " と同じで、お城ってこと?」

【コレル】  「そう。まあ、様式は違うんだろうけど、どちらも古代ルームの軍営地・カストルムが語源になっているのよ。イスラーム世界のカスルは方形で中庭がある様式になっているわね。巡幸する君主が宿泊するための施設が内包されている場合が多いから、サライ(宮殿)とも呼ばれるわけだけど、この防御に便利な建築様式を隊商宿に応用したのがキャラバンサライというわけ。一方で要塞の方は大砲の出現によってだいぶ様式が変わってしまったわね。」

【メルテム】 「おぉ…。音が似てるからどうかな、と思い付いただけなんだけど、聞いてみるもんだね。」


イブラヒム1世の即位

【オズレム】 「ふぅ…、終わりか。」

【メルテム】 「意外と地味な治世だったね。最大の功績は、冒険家フアトの志願くらい?」

【オズレム】 「そんなことないっ。どのくらい改宗させたか上げてこうか? バスラ、リュブナン Lübnan (レバノン)、エルメニスタン Ermenistan (アルメニア。ゲーム上は Kurdistan )、イェメン、ディヤルバクル(ゲーム上は Nuyssaybin)、バウダート Bağdad (バグダード。ゲーム上は Iraq )、ナイジェリヤ、オヨ、象牙海岸、アクラ、ベゴー、パールマス岬 C. Palmas (ゲーム上は Palanas と誤記)、モシ、アスランダウ Aslandağı (シエラレオネ)、ジェンネ、セグー、クラスノヤルスク、バラフタ、ブラーツク、西トゥヴァ(ゲーム上は Touva 。東に 清朝によるトゥヴァ人の呼称タンヌ・オリアンハイがあるため、それぞれ東部・西部として認識する)、シャルガ Sharga; (ゲーム上は Chatga と誤記、か?)、イルクーツク、モゴチャ、ブリヤートと。」

【カリーマ】 「えーと、24州。」

【オズレム】 「それとまだ中南米に改宗進行中の州がいくつかあるから、イブラヒム1世は兵を動かさないようによろしく。ということで、どう?」

【メルテム】 「ごめんなさい、参りました。で、コレルはどういう風にやってくの?」

【コレル】  「そうねぇ。ムラト4世の実行した政策が完了してないし、同じ路線で継続していくんじゃないかしら。」

【メルテム】 「あ、そう。」


1640年2月8日、オスマン帝国第18代スルタン、イブラヒム1世、即位。


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Last-modified: 2008-01-13 (日) 23:16:04 (3603d)