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用語辞典

Unifying Diyar-ul Magrib


Mehmed III & the Empire in 1595 [See the Map ]

統治 2:外交 3:軍事 4:勝利 5,571
貴族 10:中央 8:革新 0:重商 3:野戦 6:陸軍 6:精鋭 7:農奴 10
陸技 18:海技 16:行政 3:経済 4
非道 27.0/43.0:年収 4,797.61$:騰貴 21.6%:貿易 33:設備 32



【メルテム】 「始まる前に聞いておきたいんだけど、ムラト3世は意外にも思慮深いスルタンだったってことだけど、メフメト3世はどうだったの?」

【コレル】  「そうねぇ。そういう性格を表すキーワードで言うなら、直情的だった、って言えるかもしれないわね。」

【メルテム】 「ぴったりだ。」

【コレル】  「…。メフメト3世が即位したときには、1593年に始まった対アウストゥリヤ戦争中だったのね。この戦争は、フルワティスタン Hırvatistan (クロアチア)のキリスト教徒諸侯がボスナ Bosna (ボスニア)総督ハサン・パシャに挑戦して、彼をシサク Sissak の戦いで打ち破ったことに端を発して、フルワティスタン諸侯の宗主を自認するアウストゥリヤ王はマジャリスタン Macaristan (ハンガリー)の奪回を目指して、そしてエフラーク Eflak (ワラキア)公ミハイは独立とエルデル Erdel (トランシルヴァニア)3国統一を目指してそれぞれオスマン帝国に宣戦して、1606年まで続く大戦争になったの。」

【メルテム】 「エフラークはさっさと滅ぼしておいて正解だったねぇ。」

【コレル】  「で、メフメト3世が即位した年、この戦争を主導していた大宰相スィナン・パシャがエフラーク軍に討たれてしまうのだけれど、翌年、メフメト3世は自ら陣頭指揮に乗り出して、ハチオヴァの戦いで勝利を収めているわ。」

【メルテム】 「おお、やるじゃん。」

【コレル】  「まあ、参戦したのはこの戦い1回だけなんだけど…。で、この戦いが終わったあと、騎士たちの点呼を取ってね、不在の騎士3万人の封土を没収してしまったの。」

【メルテム】 「不在の騎士? 戦死した騎士?」

【コレル】  「ううん、サボった騎士。オスマン帝国のスィパーヒー騎兵は、封土が貸与される代わりに馬や武器を自弁しなければならなかったのだけれど、価格危機とかのおかげで彼らの暮らし向きもだいぶ厳しくなっていて、馬や武器を売り払ってしまう人も多かったの。」

【メルテム】 「それで戦争に出て来れないわけか。聞けば可哀想な話だけど、商売道具までは売っちゃうのは、ダメだよねぇ。」

【コレル】  「でもこの人たちにしてみれば、生活の道も名誉も絶たれてしまったわけで、生きてくために、折からの不況と不作でアナドル Anadolu (アナトリア)一帯で発生した逃散農民、流民集団に合流していくことになるんだけど、元は職業軍人だからね、彼らによってこの先、半世紀にわたってアナドルを荒廃させるジェラーリー諸反乱が引き起こされるわけ。」

【メルテム】 「あらら、なかなかうまくいかないものだねぇ。」

【コレル】  「そう、これはやり方も結果もお粗末だったけど、次の時代のスルタンや大宰相たちがみんな取り組んだ綱紀粛正の改革の端緒ではある、とあたしは思ってるんだけど。他にも、禁酒令を出してイスタンブル中の居酒屋を閉めさせたりしてるわね。」

【メルテム】 「なるほど直情的か…、やる気はあるんだけれど、あまり深く物事を考えないタイプだったのか。」

【コレル】  「ま、こういう失敗を積み重ねて、キョプリュリュ改革とかの大改革へつながっていくんだと思うわ。」


Agricultural crisis and famine

【コレル】  「さっそく来たわね、農業危機…(1595年2月1日)。まあ、価格危機があったくらいだから、覚悟はしてたけど。」

【カリーマ】 「うわ…、トゥナ Tuna (ドナウ川河口地域。ゲーム上はルメリア)なんかひどいね、二重に当てられちゃって-4だよ。基本収税額、0になったりしてないかなぁ。」

【オズレム】 「あんまり低くなると、要塞や駐屯する兵士が維持できなくなるから、軍事的にも危険ね。」

【メルテム】 「アンダルスのキリスト教徒の州がばんばん下がればよかったのにねぇ。」

【コレル】  「ま、仕方ないわ。ルメリやアナドルを含む地中海沿岸一帯は、地味に乏しくて大規模な灌漑施設とかを造ってもあまり意味がなくて、ルーム Rum (ローマ)の昔からこの20世紀になってもずっと粗放農業が一般的なんだけど、そんなんだから農民も比較的簡単に土地を捨てちゃうのよね。何にも投資してないから。だから、そうじゃない土地で大規模に逃散が起こったら、ちょっと不自然かもね。」

【メルテム】 「はいはい、強がらない、強がらない。」


ペルス遠征

【コレル】  「さてと、ペルスとの休戦期間が切れたから、宣戦しちゃおうかな(1596年5月4日)。」

【カリーマ】 「ずいぶん手が早いねぇ。」

【コレル】  「オズレムがペルスの国境に軍隊を張り付けたまま残しておくもんだから、早く片付けなくちゃいけない気がずっとしてて…。」

【オズレム】 「敵軍が再建されるより先に手を打たないと。」

【コレル】  「う〜ん、敵は見えている限り18,000、こちらは10万。なんとかなるよね? あ、ヒュルミュズがペルスに加勢してきた。今回は要らないんだけどな。」


【メルテム】 「1597年8月11日、我々は、アゼルバイジャンの統治を、サファヴィー朝によって失いました、と。」

【コレル】  「こっちだってヒュルミュズ奪ってるし、他の城だってあともう少し…。ほら、9月中にカズヴィーンもフゼスタンも奪ったわ。」

【メルテム】 「こっちは野戦を挑まないし、向こうは数が少ないから全力で1城包囲で、なんだか静かな戦争だねぇ。」

【コレル】  「包囲している城はこっちの方が多いから、最終的な勝利はこちらに転がり込むはずっ。」

【メルテム】 「当たり前だ。」


イェメンの併合

【コレル】  「包囲を待ってるのも暇だから、イエメンに合邦を打診してみようっと。」

【メルテム】 「戦争中なのに。」

【コレル】  「戦争中だからよ。メフメト3世も平時は年に1人しか外交官増えないの。戦争中にやれることやっとかないともったいないじゃない。」

【メルテム】 「あ、そういえばそうだね。」

【コレル】  「やった。受け入れてくれたわっ。」


1597年10月30日、イエメン王国、滅亡。


ペルスとの講和

【コレル】  「さてさて、開戦直後から包囲し続けたエリヴァン(エルメニスタンの都)の三重の城塞もちょうど2年でようやく陥落してくれたわ。さ、講和しよ。」

【オズレム】 「改宗と、エルメニスタン Ermenistan (アルメニア。ゲーム上はクルディスタン)、バスラの割譲で、77%か。通るかしらね。」

【コレル】  「ま、通れば幸いで…、通った! (1598年6月27日)」

【カリーマ】 「おめでとう、おつかれさま。」

【コレル】  「うん、ありがとう。これで宿題が一つ片付いたわね。あ、ヒュルミュズとも講和しとかないとね。こっちは無償和平で、問題なし、と。」


ラフサ侵攻

【コレル】  「ん〜と、軍団を各駐屯地に返しちゃう前に、ラフサ Lahsa (アル=ハサー)にも改宗してもらっちゃおうかな。」

【メルテム】 「調子に乗んな。」

【オズレム】 「まあ、悪逆非道点にも余裕が出てきたから、いいんじゃない? いずれやることだし。」

【コレル】  「だよね〜。外征はここまでにしておくからさ、ね? じゃ、宣戦(1598年8月27日)。」


ラフサとの講和

【コレル】  「お。やっぱりアッバース大帝のいない敵軍相手なら、オスマン軍の強さは圧倒的だ。えい、城塞に突撃しちゃえ。」

【メルテム】 「よかった、よかった。もしかしたらレート表間違えてるのかと思ってたよ。」

【コレル】  「よし、カタールもラフサも陥落、と。じゃ、改宗と、通行許可ももらっちゃおうかな。うんうん、講和するわよね(1598年10月26日)。」

【カリーマ】 「なんか弱い者いじめっぽいよ、コレル。」

【コレル】  「さてと、じゃあ急いで軍団を各駐屯地に戻さないと。」

【カリーマ】 「何かあるの?」

【コレル】  「たぶん。」


【コレル】  「1599年の改革ね。中央集権傾向はあとでイベントで上がるんだったよね? じゃ、引き続き、自由主義貿易傾向を高める、と。」


The Spahi Uprisings

【コレル】  「来た…、ジェラーリー諸反乱(1599年12月18日)。あれ? 10,000フローリン支払うだけで…、いいの?」

【メルテム】 「いけないの?」

【コレル】  「いやぁ、いけないことはないんだけど。ほら、ここに書いてある通り、1610年までアナドル中が混乱に陥った大反乱だったのよ。」

【カリーマ】 「うわ〜、そんなことにならなくて、よかったねぇ。」

【メルテム】 「期間と範囲は広かったけど、実害は少ない反乱だったとか。」

【コレル】  「それって、イメージできないんだけど…。実際は被害甚大よ。ここに、首謀者カラヤズジュを懐柔するために帝国政府がアナドル総督職を差し出そうとした、ってあるでしょ。総督職にも順位があってね、1番位が高いのがルメリ総督、次がアナドル、3番目がムスル Mısır (エジプト)になってて、オスマン帝国の高級軍人たちはこういう職を順に務めて、ルメリ総督の次は大宰相の補佐をする数名の宰相の一人に、そして大宰相へと成っていくんだけどね。」

【カリーマ】 「じゃあ、カラヤズジュはいきなり大宰相への出世街道に招かれたわけだね。」

【メルテム】 「でも、それ、蹴っちゃったんだ。アナドルの実質支配の方が魅力的だったのかぁ。」

【オズレム】 「喜んで招かれて、首を斬られる、ってこともあるじゃない。というか、そうじゃないと、真面目に出世を目指してる人たちから見れば、反乱を起こした方が出世できるじゃ、真面目に職務に精励するのがバカバカしくなるものね。」

【コレル】  「でも、結構懐柔に応じた反乱指導者もいたのよ。そう考えると、帝国政府も懐柔のための約束をそこそこ守ったんでしょうねぇ。でもそうなると、オズレムが言うとおり、今度は内部に不満を抱えることになるわよね。かといって、反乱したら絶対に許さない、ってことになれば反乱した者たちは頑強に抵抗になるし。反乱というものが、いったん広がったらなかなか収まらないのは、そんな辺りに理由があるのかもね。」


Fortification Effort

【コレル】  「防衛への努力…。ルメリ(ゲーム上はマケドニア)とチタの城塞が強化されるのか、ありがたい(1601年3月11日)。」

【メルテム】 「ルメリはともかく、モオリスタン Moğolistan (モンゴル)のチタに敵はいないけどねぇ。」

【コレル】  「でも、モオリスタン駐屯軍にはありがたいわ。毎冬毎冬、兵士たちが凍死してくんだもの。」

【メルテム】 「それは…、さっさと要塞を建造してあげるべきだったんじゃない?」

【コレル】  「だって、敵いないし。」

【メルテム】 「ひどいスルタンだねぇ。」

【コレル】  「ていうか、チャウラを除いてみんなやってこなかったでしょ? オズレムもカリーマも。」

【オズレム】 「あれ…。」


ユグノーがカトリックに宗旨替え

【メルテム】 「ねえねえ、ユグノーってなんだっけ?」

【カリーマ】 「うん? フランサの改革派・長老派教会の人たちのことだよ。まず新教として司祭の言葉よりも聖書の記述の方が正しいとしていて、それと改革派・長老派として予定説を奉じているのが特徴だね。予定説っていうのは、ある人が救済されるかどうか、つまりその人が善人なのかどうかは予め決まってるんだから、思い出したように善行に励んだってダメで、普段から分に応じた働きで頑張りなさいよ、っていう考え方だね。前にも説明したと思うけど。でも、それがどうしたの?」

【メルテム】 「そのユグノーが、カトリックに改宗したっていうから(1602年2月1日)。」

【カリーマ】 「えー?」

【オズレム】 「あ〜、この世界でのユグノーはフランサ南西部のベアルン一地方に押し込められたままだったからね。あそこの住民はカトリックでしょ。」

【メルテム】 「ま、住民を強制改宗したりしない、いい領主さまだよね。」

【コレル】  「そういえばキリスト教国って、改宗事業をするくらいなら自分たちが宗旨替えしちゃうことの方が多い気がするわね。同文化なんだから頑張って改宗すればいいのにね。」

【オズレム】 「ゲーム的に言えば、最初にイベントで住民が新教になったとき、領主が宗旨替えするような設定じゃないと新教国が出てこないからじゃないかしら。」

【コレル】  「なるほどね。それこそ、わたしたちには興味のないことだけれど。」


海軍技術レベルが18に到達

【オズレム】 「お。とうとう海軍技術レベルが18になったわね(1603年6月1日)。」

【コレル】  「うん、ずっと海軍に投資してたみたいだから、とくに変更しなかったよ。でも、レベル18になると何が良くなるの?」

【オズレム】 「ちょっと地図を広げてみて。全体的に明るくなったでしょ?」

【コレル】  「ん〜、そうだねぇ。うちの領土の周りだけ明るくなったような。」

【オズレム】 「海軍技術レベルが18になると、自分の領土や船舶に隣接する海域が、そこに船舶がいるときみたいに見えるようになるの。」

【コレル】  「あ〜、それなら、戦争中に敵艦隊がどこに逃げたか分かるようになるし、自領に上陸準備中の敵艦隊も見つけられるんだ。」

【カリーマ】 「んー、それと、自領の沿岸に海賊がいるかどうか、いちいちその州の収入の減少原因を見なくても分かるよね。陸軍部隊を輸送中に海賊に邪魔されることも少なくなりそう。」

【オズレム】 「そう、そういうメリットもあるわね。でも、最大のメリットは探検船隊の提督に未知の大陸の沿岸を航海させれば、自動的にその大陸の沿岸地域が確認できることね。おかげですぐに植民できるようになる。これがあるとないとじゃ探検船隊の提督の価値はぜんぜん違ってくるでしょ。これまでなら、1つも陸地を発見できないこともありえたわけだから。」

【コレル】  「なるほどね〜。これで、いつでも探検船隊の提督に出てきてもらってかまわない準備ができた、ってわけだね。よかったわね、間に合って。」

【オズレム】 「間に合う…、か。海軍重視傾向が6以上(陸軍重視傾向が3以下)になってないから出てくるはずもないのだけれど。そんなわけで、普通の提督でも未知の海域が探検できる海軍技術レベル27まで、引き続き海軍に投資して欲しいんだけど。」

【コレル】  「27? ずいぶんとまあ…。」

【オズレム】 「まあ、あと4〜50年はかかるかしらね。探検船隊の提督に出てきてもらえるような国内政策に改革していくのも同じくらいの時間がかかるから、ここは確実な方法を狙っていった方がいいと思うの。」

【コレル】  「これは、どう頑張ってもオスマン帝国には植民地帝国化は向いてない、ってことなんじゃないかなぁ…。」


ファスの併合

【コレル】  「ビル、イキ、ウチ、ドョルト、ベシュ、アルトゥ、イェディ。」

【メルテム】 「何数えてるの?」

【コレル】  「ん? あたしの治世も今年で終わりだし、悪逆非道点余ってるからファス Fas (モロッコ)を併合しちゃおうかな、って思って。7州だから足りる足りる。」

【メルテム】 「ん〜、いいんじゃない。」

【チャウラ】 「ま、待ってくださいっ! ぎりぎりまで使われたら、わたし…、わたし何にもできないじゃないですか…。」

【メルテム】 「あ〜、次はチャウラだったね。」

【コレル】  「チャウラはアフメト1世なんだから、何でもできるよ。それに引き換え、あたしの治世はさ、何にも功績が無いし。」

【チャウラ】 「えぇと、平和が一番の功績ですよ。」

【コレル】  「そうよね、チャウラ。」

【チャウラ】 「え…? そんな…。」

【メルテム】 「ほお。チャウラっていつも鋭いと思ってたんだけど、意外ととっさのやり取りに弱いんだねぇ。鋭い発言をする前はずっと考えを練ってるの?」

【チャウラ】 「そうかもしれません。」

【メルテム】 「コレル、チャウラが拗ねてるよ?」

【コレル】  「う…。」

【チャウラ】 「そんなことないです。いいですよ、併合して。コレルの順番なんですから。」

【コレル】  「そ? じゃ、お言葉に甘えて〜。うんうん、ファスも無事併合に応じてくれた。これでディヤール・ウル=マグリプ Diyar-ul Magrib (マグレブ諸国)も統一できて、西アフリカの収入が入ってきやすくなるし、改宗もさせやすくなるわね。」

【チャウラ】 「あ〜あ…。」

【コレル】  「あ、あのさ、チャウラは悪逆非道点使って何かしようとしてた? ひょっとして。」

【チャウラ】 「え〜、それは、上手くいくかどうか分からないから、言いません。秘密です。」

【コレル】  「そっかぁ。それはもったいないことしちゃったかなぁ。ごめんね。」

【チャウラ】 「ふふっ。いいえ、ぜんぜんです。」


1603年7月30日、ファス王国、滅亡。


Turko-Persian Conflicts: Persians take advantage of Ottoman instability

【メルテム】 「お、ペルスが敵対的な行動に出てきたらしい(1603年12月2日)。」

【コレル】  「やっぱり来たか。ムラト3世のときに対ペルス戦争ってあったでしょ。」

【メルテム】 「ええと確か、イベントはあったけどそれは無視して、価格危機の混乱が収まった後に中核州を回収してたね。」

【コレル】  「史実では、1578年に始まった対ペルス戦争は、オスマン帝国から宣戦して、サファヴィー朝の東にあったシャイバニー朝も、ペルス不利と見て侵攻したのだけれど、1588年に即位したサファヴィー朝の英主、アッバース1世は1590年にオスマン帝国軍の占領地を割譲する形でオスマン帝国と講和して、この戦争はとりあえず終わったの。」

【カリーマ】 「占領地というとどのくらいだったの?」

【コレル】  「これがちょうどわたしたちのゲームとだいたい同じで、アゼルバイジャン地方とバウダードを中心とするイラーク・アラビー地方の全域。」

【メルテム】 「アッバース1世も思い切ったね。」

【コレル】  「若くて自信たっぷりのアッバース1世は貸しとくだけのつもりだったみたい。まず、オスマン帝国と講和すると、ペルスは東のシャイバニー朝に全軍を投入して、1590年、ホラサーンからウズベク軍を追い払って故地を回復したの。ついてないのはシャイバニー朝側で、この国の英主で都をサマルカンドからブハラに移して繁栄を築いたアブドゥッラー2世が1598年に死んでしまうと、王子たちが即位するたびに暗殺されて、とうとう男系が絶えてしまう。以後、ブハラには別の王朝が建つんだけれど、この王朝は同じウズベクながら勢いが弱いのでブハラ汗国と限定的な呼ばれ方をされることも多いわね。というわけで、ペルスとウズベクの抗争はまだずっと続くんだけど、ホラサーンはアッバース1世の勝利とウズベク側の撤退のおかげでペルスに帰することとなった。」

【メルテム】 「それで東を片付けて、次はオスマン帝国、というわけなんだ。」

【コレル】  「そういうこと。折悪く、ペルス高原に連なるアナドル高原では、このまえ説明したジェラーリーの諸反乱が続いていてね。元々、この辺りで牧畜を生業にしている人たちは、近頃すっかり中央集権国家になって口うるさいし税金はたっぷり取るオスマン帝国よりも、サファヴィー朝の方が自分たちに合うんじゃないか、って思ってたのね。サファヴィー朝を興したイスマーイール1世を支持したのが、やっぱり神秘主義の教えで結束した遊牧騎馬集団だったのを覚えてるかしら。」

【メルテム】 「あ〜、そういえば。でも、アッバース1世って、ペルスの中央集権化を推進した、って聞いたような気も。」

【コレル】  「それはそう。でもアナドルの遊牧民たちにとってはオスマン帝国よりましならかまわないわけで、彼らにはサファヴィー朝がそう見えたのね。で、アッバース1世は彼らの期待に応えて、いろいろと支援をしたわけ。」

【メルテム】 「こうやって聞いてるとさ、なんだかこの時代のすべてがアッバース1世のために動いてたような感じもするね。運も良かったんだろうけど、それを使い切る才能、なんだろうねぇ。」

【カリーマ】 「で、この戦いの結末は? って、貸しとくって言ってたくらいだから返却させられちゃったのか…。」

【コレル】  「残念ながら、その通り。アゼルバイジャンは奪われてしまったわ。イラーク・アラビーも20年後には奪われる。オスマン帝国はそれどころじゃなかったから。ゲームだと開戦が避けられるから助かるわ。」

【メルテム】 「まあ、もうペルスとは戦わないよね。奪えるだけ奪っちゃったし。」

【コレル】  「うん。無駄な戦争を避けて、統治能力が上がるんだからラッキーイベントだよね、これ。でも、メフメト3世の治世はあと1月もないから、まったく意味無いんだけど…。」

【カリーマ】 「じゃあ、叛乱と安定度-1で、やっぱりバッドイベントだったね…。」

【コレル】  「まあ、叛乱はみんなモオリスタンで熾るみたいだから、何もしなくても凍死してくれるわよ。」


アフメト1世の即位

【コレル】  「あ、終わった。次のアフメト1世は…、チャウラだったわね」

【チャウラ】 「はい。」

【コレル】  「いろいろ大変だと思うけど、頑張るんだよ。」

【チャウラ】 「え…? そ、そうなんですか?」

【コレル】  「まあ、この時代じゃあ、どのスルタンも大変なんだけど。その次のムスタファ1世なんか何もできないと思うし。」

【カリーマ】 「え〜、ムスタファ1世、わたしだよぉ…。」

【コレル】  「いいことも悪いことも起こると思うけど、それはそれで楽しそうじゃない?」

【チャウラ】 「そうですね…。がんばってみます。」


1603年12月23日、オスマン帝国第14代スルタン、アフメト1世、即位。


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Last-modified: 2007-12-09 (日) 00:13:44 (3639d)